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掲載日 2022-05-01 00:00:00
タイトル 星につたえて
著者 安東みきえ/文
著者 吉田尚令/絵
出版者 アリス館
資料の種類
メッセージ全文 ★☆★ 渡しそびれたことばを、今 ★☆★

『星につたえて』
安東みきえ/文 吉田尚令/絵
アリス館

 むかし、むかし。まだ海に、生き物はクラゲしかいなかった頃。
 いっぴきのクラゲと、空を渡るほうき星が出会いました。
 クラゲと星は、たくさんおしゃべりをしたのです。
 けれどもやがて、夜が明けると、星はまた旅に出ました。
 クラゲには、星に言いたかったことがありました。
 でも、言えなかったのです。
 ことばは、クラゲのこどもからまたそのこどもへとつたわっていき…。

 絵本です。暗い海と、夜の空が美しい。

 この本を開くと、私はいつも泣いてしまうのです。
 つたえたかったのは、とても素直な気持ち。簡単なことば。
 それがどうにも切なくて。
 そんなことばでも、そんなことばだからこそ、かな? 
 口にするのが難しいってこと、…ありますねえ…。

(太白図書館 F山)