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掲載日 2022-12-24 10:00:00
タイトル

のぞく図鑑 穴
気になるコレクション

著者 宮田珠己/編・著
著者
出版者 小学館
資料の種類
メッセージ全文 『のぞく図鑑 穴 気になるコレクション』
宮田珠己/編・著  小学館

★☆★「魅惑の空洞世界」★☆★


ドーナツの穴、地底の穴、海の穴、五円玉の穴…。
ぽっかりあいた穴を見つけると、なぜだかのぞきこんでみたくなる。魅惑の空洞。この本には古今東西のたくさんの穴が大集合。作者は「穴は新しい世界への入り口」(p5)と、この本の最初で述べています。
第一章では洞窟や鍾乳洞が紹介されています。日本で一番長い鍾乳洞、岩手県の安家洞(あっかどう)。同じく岩手県の龍泉洞は青い地底湖が印象的。洞窟の中の光景はまさに異世界です。
穴は住居でもあります。クロマニヨン人の洞窟壁画はみなさん本や映像で目にしたことがあるんじゃないでしょうか。人間は穴を住まいとして使っていました。中国の苗族(ミャオぞく)は洞窟の中に村をつくって暮らしていました。学校も洞窟の中に建っていたそうです。オーストラリアのクーバーペディには今も現役の地下都市があります。鉱物採掘地として人が集まったけれど、夏の気温40度以上という厳しい暑さで、人々は地下に住むようになったのです。
空に目をむければ穴あき雲なんて現象があり、もっと遠く宇宙にはブラックホールがあります。そしてあなたのそばにもふと見れば…何か穴のあいたもの、ありませんか?
こうしてみると私達の周りって穴だらけですね。あなたの知らない穴の世界、のぞいてみてください。


(宮城野図書館 ティーポット)