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掲載日 | 2019-06-27 00:00:00 |
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タイトル | スキップ |
著者 | 北村薫 |
著者 | |
出版者 | 新潮社 |
資料の種類 | 本 |
メッセージ全文 |
★☆★ 今を受け入れる覚悟 ★☆★ 『スキップ』 北村薫/著 新潮社 困難が立ちはだかったときにそれを乗り越えるためには、まずその現実を受け入れること。受け入れる覚悟ができたときに、行動することができ、結果はどうであれ人はそれによって成長していくものだと思います。結果と他人からの評価にとらわれて、僕たちは本質を見失いがちです。結果と他人からの評価は実はどうでもよくて、覚悟して行動したことが一番重要であると僕は思っているのですが、どうでしょう? この物語の主人公である17歳の女子高生・一ノ瀬真理子は、ある日、レコードを聴きながらうたたねをしてしまい、起きたら42歳の国語教師・桜木真理子になっていました。しかも夫と17歳の娘付き。一瞬にして25年の時を飛び越えてしまった真理子。周りの景色やテクノロジーはもちろん、自分の容姿まで一気に変わり果ててしまい絶望しますが、それでも生きていくしかない現実を受け入れ、立ち向かっていきます。 真理子のモットーは《嫌だからやろう》 「だって、楽しいことなら、すいすい出来るわけでしょう。何ということはない。大事なのは、嫌なことが目の前に出て来たとき。そういう時は、自分で掛け声をかけてしまうのよ。そうすれば大概のことは出来る。」 受け入れがたい現実を受け入れ、乗り越えていく姿に勇気をもらえる一冊です。 (若林図書館 忘却のクマミチ) |
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