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掲載日 | 2019-03-24 00:00:00 |
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タイトル | 鴨川ホルモー |
著者 | 万城目学/著 |
著者 | |
出版者 | 産業編集センター |
資料の種類 | 本 |
メッセージ全文 |
★☆★「思いどおりには」★☆★ ホルモーとは、ある競技の名前。 めんめんと受け継がれてきた人の世のものではない競技。 春、京都。大学に入学したての安倍は葵祭の後、「京大青竜会」というサークルに勧誘される。ところがこのサークル、一体何の活動をするサークルなのかさっぱりわからない。先輩に尋ねてもはぐらかされるばかり。怪しい、怪しいと思いながらも、なんだかんだ青竜会になじんでいく安倍たち10人の新入生。 一年が過ぎる頃、青竜会の本当の活動、ホルモーという摩訶不思議な競技の姿を知ることになる。 主人公安倍は妙なサークルに勧誘され困惑しますが、そこで理想の女性と出会い恋に落ち、友人もでき、それなりに順調なスタートをきります。 しかし、その恋は泡と消え、ある出来事がきっかけで彼は青竜会を二つに分裂させてしまいます。そしてその分裂により、この世ならぬ世界の深淵を垣間見ることになります。 物事は思いどおりに進まないものです。期待が裏切られれば悔しい、望みが叶わないのは悲しい。では、思ったとおりにならなかったら、全ては無意味なものなのでしょうか。 思いどおりにならなかったという失望にとらわれてしまうと、今、目の前にあるものの意味や価値を見失ってしまいます。 思いどおりになったら、もちろん嬉しい。ハッピーです。 でも思いどおりにならなくても、そこで終わりではないのです。 この本を読むとそんな気持ちがふつふつと湧き上がってきます。 大きく環境が変わるこの時期。期待と不安がいりまじる忙しない日々になると思いますが、なるべく気持ちを楽にして春を迎えてください。 (市民図書館 笹の葉) |
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