司書のオススメ

掲載日 2018-12-27 00:00:00
タイトル 昆虫こわい
著者 丸山宗利/著
著者
出版者 幻冬舎新書 幻冬舎
資料の種類
メッセージ全文 昆虫の「アリ」って知ってる?きっと、アリを見たことない人なんていないよね。
だけど…アリの巣の中に、ちゃっかりと生活しているほかの昆虫がいることを知ってる人はいるかな?そういう昆虫のことを、好蟻性(こうぎせい)昆虫とよんで、著者が長年研究しているんだって。好蟻性(こうぎせい)昆虫の未発表の新種を求めて、世界中を旅している著者。

夜のアマゾンで帰りの道しるべにしていた白い紙をアリに盗まれて、遭難しそうになったり、かわいい顔をしたハエが、命を危険にさらす昆虫だったり、昆虫採集が楽しすぎて、興奮のあまり不眠症になったり等、大の大人がちっぽけな虫を子供のように追いかける、笑いと涙の昆虫旅行記。

「学問とは、大小の発見の積み重ねであり、それぞれにかけがえのない大切なものである。人類の生活に貢献する偉大な研究の背景には、必ず地味で小さな発見の積み重ねがあるのだ」と話す著者が、なんだかかっこいいな。

(若林図書館 さくらんぼ)