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掲載日 | 2024-06-28 10:00:00 |
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タイトル | |
著者 | 奈倉 有里/著 |
著者 | |
出版者 | 創元社 |
資料の種類 | 本 |
メッセージ全文 |
『ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ 』 奈倉 有里/著 創元社 ★☆★「本を読むって、それ自体が魔法のようなものだ。」★☆★ 著者の奈倉さんは、ロシア語の翻訳と研究をしています。 雪が好き(寒いところが好き)、トルストイが読みたい、アクセントが心地いい。そんな理由から高校時代からロシア語の勉強をはじめて、ロシア国立ゴーリキー文学大学に入学し、日本人ではじめて卒業まで果たしました。 奈倉さんがどのようにロシア語を習得し、現地の習慣や風習を体得したのか、この本ではやさしい言葉とユニークなエピソードで紹介されています。個性的な教授やクラスメイト、下宿の大家さんが登場するロシアの大学生活の話はとっても楽しいですよ。語学の勉強を始めたくなる気持ちがムクムクと生まれてくるかも。 読書好きだという奈倉さんは、小学生のときに『ロビン・フットの冒険』を読んで、「本のなかに入り込み、体験し、自分の記憶にしていくという魔法の魅力にとりつかれた」のだそうです。 「文字からまったく知らないはずの世界がたちあがり、やがて自分のなかに定着し、ほんとうの記憶よりもあざやかに残っているなんて、魔法みたいじゃないか。」 翻訳というスキルで、わたしたちに本の魔法をかけてくれるのが翻訳者。その魔法スキル習得の秘密を、ぜひこの本から探してみてくださいね。 (市民図書館 しばいぬ) |
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