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掲載日 2024-08-28 10:00:00
タイトル

ある晴れた夏の朝

著者 小手鞠るい/著
著者
出版者 偕成社
資料の種類
メッセージ全文 『ある晴れた夏の朝』
小手鞠るい/著
偕成社

★☆★児童書、だからこそ★☆★
 2004年、夏。アメリカ。
 あこがれの上級生に誘われて、日系人の高校生メイは討論会に参加することになりました。
 一つのテーマについて肯定派4人と否定派4人の二つのグループに分かれ、制限時間の中で議論を戦わせるスタイルです。
 毎週土曜の午後に公開で行い、集まった人たちに投票してもらって、その回ごとに勝ち負けを決めます。
 そして最後の第4回が終わったあとに、最終的な勝敗が決まるのです。

 メイが参加したのは、否定派のグループ。
 4人は調査を重ね、資料を準備し、念入りに練習もして本番にのぞみました。
 なのに、相手チーム=肯定派に論破されそうに!
 メイたちは準備をし直し、逆転を狙います。
 
 実は、この討論会のテーマは
「広島と長崎への原子力爆弾投下の是非」について。
 アメリカでは多くのひとが、原爆は戦争を終わらせるために必要だった、と考えているのだそうです。
 メイたち否定派は、これを覆せるのでしょうか?

 重いテーマでありながら、メイたちがわかりやすい言葉を使って説明してくれるので、どんどん読めてしまいます。
 これができるのは、児童書ならでは。
 児童書の底力、ここにあり!な1冊です。

(太白図書館 F山)