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掲載日 | 2017-03-03 00:00:00 |
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タイトル | ゼブラ |
著者 | ハイム・ポトク/著 |
著者 | 金原瑞人/訳 |
出版者 | 青山出版 |
資料の種類 | 本 |
メッセージ全文 |
「自分の世界が変わるとき 」 この本には6篇の短編が収録されていて、どれも 10代前半から半ばの若者が主人公です。 どの子も普通の子ですが、ある日大きな出来事が起こり、主人公の世界は大きく変わります。 喪失感、不安、いらだち、悲しみといったものを抱えることになった彼や彼女はどうなっていくのだろうと、いつのまにか引き込まれてしまいます。 自分の世界が変わるときには、痛みも寂しさも、そして喜びもひときわ強く感じるものかもしれません。もしかしたら、自分の力ではどうしようもない大きなものに正面から向き合ったとき、人は大人になり始めるのかもしれない…読んでいくうちにそんな思いが浮かんできました。 翻訳した金原瑞人さんは、「すべての作品が、ある種の痛みをもってひしひしと迫ってくる。そしてそのひとつひとつに渾身の力がこめられているのが感じられる。」と、この本の解説で述べています。 ところで、金原瑞人さんは、昨年10月23日に泉図書館で開催された講演会で講師をつとめました。この講演会「翻訳の言葉 言葉の翻訳~YA文学の魅力~」で、金原さんが1人称を訳す苦労の具体例としてあげた短編「BB」も、この本に収録されています。 この本は、現在は絶版となり入手が難しいようですので、是非図書館で探してみてください。 (若林図書館 中さん) |
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